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2022.06.10

ロイヤル・オペラ『椿姫』タイムテーブルのご案内



ロンドンの観客が熱狂し、新たな伝説が生まれたー

 アレクサンドル・デュマ・フィスの戯曲をヴェルディがオペラ化した『椿姫』は、『リゴレット』と並ぶ中期三大傑作の一つ。舞台は19世紀半ばのパリ、貴族や富豪たちの寵愛をほしいままにしていた高級娼婦ヴィオレッタは、青年アルフレードとの真実の愛に目覚めるも、やがて引き返すことのできない事態へと進んでいく悲劇の物語。英国ロイヤル・オペラの『椿姫』は、巨匠リチャード・エアが1994年に初演出し、以来上演され続けている人気の看板プロダクションです。エアの演出は伝統的なスタイルを保持しながらも、気品のあるスタイリッシュな美しさで登場人物たちのドラマを際立たせます。
 ヴィオレッタを演じるのは、南アフリカ出身のソプラノ歌手プリティ・イェンデ。しなやかで光沢のある稀にみる美声の持ち主で、今やオペラ界に欠かせない存在としてスター歌手になった彼女は、2019年パリ・オペラ座の『椿姫』ヴィオレッタ役でブレイク。本作では卓越したテクニックと芸術性、気取りのない自然なスタイルで、善良な若い娘が純愛を貫く姿を情熱的に演じています。また、アルフレード役のスティーヴン・コステロは愛情深い恋人を好演、彼の父ジェルモンはブルガリア出身のバリトン歌手ウラディーミル・ストヤノフが格調高い歌と演技を披露します。指揮は若きイタリア人マエストロ、ジャコモ・サグリパンティ。ワルツのリズムに乗った透明感のある弦楽の響きが美しく、しかも緊迫した場面の推進力も見事。
円熟期のプリティ・イェンデの絶唱にロンドンの観客が熱狂、名舞台『椿姫』に新たな伝説が生まれました。

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【作曲】:ジュゼッペ・ヴェルディ 【台本】:フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ(原作:アレクサンドル・デュマ・フィスの戯曲『椿姫』)
【指揮】:ジャコモ・サグリパンティ 【演出】:リチャード・エア 【美術】:ボブ・クロウリー
【出演】:ヴィオレッタ・ヴァレリー:プリティ・イェンデ  アルフレード・ジェルモン:スティーヴン・コステロ
アンニーナ:クセニア・ニコライエワ  ジョルジョ・ジェルモン:ウラディーミル・ストヤノフ