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2019.05.17

【ロイヤル・バレエ】トリプル・ビル『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』 /『メデューサ』 / 『フライト・パターン』解説文が到着!

世界中で引っ張りだこの現代振付家3人による話題のトリプル・ビル『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』 /『メデューサ』 / 『フライト・パターン』の解説文が到着!

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『フライト・パターン』は、カナダ出身の女性振付家クリスタル・パイトによる2017年初演の作品。パリ・オペラ座に振付けた『シーズンズ・カノン』がブノワ賞を受賞するなど、今最も注目を集める振付家の一人で、アソシエイト・コレオグラファーを務めるNDT(ネザーランド・ダンス・シアター)の6月に予定されている来日公演でも作品が上演される。『フライト・パターン』は、戦乱から逃れようと困難な旅を続ける難民たちの姿を描いたパワフルで心に訴えかける作品で、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞するなど高い評価を得た。パイト作品に多く見られる群舞を巧みに使い、36人のダンサーたちが忘れがたい印象を残す。

『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』は、『不思議の国のアリス』、『冬物語』、『パリのアメリカ人』と大ヒットを飛ばした現代の名匠、クリストファー・ウィールドンの2008年の作品。サンフランシスコ・バレエの75周年を記念して創作され、純粋なダンスの美しさが楽しめる。衣装はジャズパー・コンランによるもので、弦楽による音楽はイタリアの作曲家エツィオ・ボッソとヴィヴァルディ。平野亮一、ローレン・カスバートソン、サラ・ラム、ワディム・ムンタギロフらによる3つのパ・ド・ドゥを中心に、7組のダンサーが華麗に踊り、ウィールドンのアンサンブルの使い方の巧みさが光る。

新作『メデューサ』で初めてロイヤル・バレエに作品を創作して話題を呼んでいるシディ・ラルビ・シェルカウイは、日本でも「TeZukA」や「プルートゥ」などを演出し、大の日本の漫画好きとしても知られている。フラメンコのマリア・パヘスからアクラム・カーン、さらに少林寺の武僧たちともコラボレーションし、多様なバックグラウンドを持つ異才で、現在はロイヤル・フランダース・バレエの芸術監督を務めながら世界中でプロジェクトを同時進行させている。ギリシャ神話のメデューサの物語に基づく本作は、現代作品にも才能を発揮しているナタリア・オシポワをメデューサ役に起用し、マシュー・ボールが演じるペルセウス、平野亮一によるポセイドンなど彼女を取り巻くキャラクターが、独特のうねるようなスタイルで鮮やかに描かれる。

いずれも全く違った個性をもつ3本の作品は刺激的で、ロイヤル・バレエのトップスターによる最先端で、クオリティの高いダンスを堪能できるトリプル・ビル。ダンスの最前線を大画面で体験してほしい。

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