ロイヤル・バレエ

ロミオとジュリエット

Romeo and Juliet

  • 【振付】ケネス・マクミラン
  • 【音楽】セルゲイ・プロコフィエフ
  • 【指揮】ジョナサン・ロー
  • 【出演】ジュリエット:アナ=ローズ・オサリバン
    ロミオ:マルセリーノ・サンベ
    マキューシオ:ジェームズ・ヘイ
    ティボルト:トーマス・ホワイトヘッド
    ベンヴォーリオ:レオ・ディクソン
    パリス:ニコル・エドモンズ
    キャピュレット夫人:クリステン・マクナリー
    キャピュレット卿:ギャリー・エイヴィス
    エスカラス:ルーカス・B・ブレンスロッド
    ロザライン:クレア・カルヴァート
    乳母:ロマニー・パイダク
    ローレンス神父╱モンタギュー卿:フィリップ・モーズリー
    モンタギュー夫人:オリビア・カウリー
    ジュリエットの友人:ミカ・ブラッドベリ、アシュリー・ディーン、レティシア・ディアス、佐々木万璃子、シャーロット・トンキンソン、アメリア・タウンゼント
    3人の娼婦:メ―ガン・グレース・ヒンキス、イザベラ・ガスパリーニ、ジーナ・ストーム・ジェンセン
    マンドリン・ダンス:ジュンヒュク・ジュン、デヴィッド・ドネリー、ハリソン・リー、フランシスコ・セラノ、スタニスラウ・ヴェグリジン、デヴィッド・ジュデス
  • 【上映時間】2時間55分

英国ドラマティック・バレエの最高峰!!
伝説の初演から530回以上も上演、今なお新鮮さを失わない、ケネス・マクミラン版!

新鮮さを失わない古典
1965年に初演されて以来、世界中で現代の偉大な古典作品と評価されているケネス・マクミラン振付の『ロミオとジュリエット』。英国ロイヤル・バレエではルドルフ・ヌレエフとマーゴ・フォンテーンが主演した伝説の初演から530回以上も上演されながらも、今なお新鮮さを失わない。ロイヤル・バレエの演技性と、あまりにも美しく儚いロマンティックなバルコニーシーンの二人に心奪われる。まさに、英国ドラマティック・バレエの最高峰といえる作品。

マクミランのニュアンスに富んだ振付は、あまたある『ロミオとジュリエット』のバレエ作品の中でも決定版、不朽の名作とされている。彼は主演のダンサーたちに、運命の恋人たちを演じるにあたっての解釈を独自に行う機会を与えてきた。
また、ニコラス・ジョージアディスによる想像力を刺激する壮麗な衣装デザインは、ルネサンス時代のヴェローナの色彩と世界観をもたらしている。賑やかな市場がソード・ファイトの地へと急展開し、モンタギューとキャピュレット両家の悲劇へと進み、プロコフィエフの魅惑的なスコアが胸を締め付けるクライマックス、そして終幕へと観客を導いていく。

恋の疾走感を体現する若手プリンシパルたち
今回のシネマシーズンの『ロミオとジュリエット』は、今シーズンにプリンシパルに昇格したばかりの英国出身の27歳、アナ=ローズ・オサリバンと、同じく若手プリンシパルのマルセリーノ・サンベが主演。ロイヤル・バレエ・スクールで同級生、私生活でも仲良しという2人が運命に翻弄された恋人たちをフレッシュに、ロマンティックに好演。可憐さの中にも芯の強さがあり、わずか数日で大人への階段を駆け上るジュリエットを生き生きと演じたアナ=ローズは、英国ロイヤル・バレエのニューヒロインとして活躍が期待される。2020年夏にアナ=ローズは新国立劇場バレエ団で『不思議の国のアリス』に客演する予定だったものの、残念ながらコロナ禍で実現には至らなかった。この話題の新星を、今回スクリーンで観ることができる。そして、しなやかで高い身体能力を誇るマルセリーノは、チャーミングなキャラクターがロミオにぴったり。若い二人だからこその恋の疾走感と情熱を感じさせてくれる。ロミオの親友・マキューシオには端正な実力派のジェームズ・ヘイ、ジュリエットの従兄弟でロミオの敵となるティボルトには、マシュー・ボーンの『白鳥の湖』でザ・スワン/ザ・ストレンジャーを演じたこともあるトーマス・ホワイトヘッドと魅力的なキャスティング。また佐々木万璃子がジュリエットの友人役で華を添える。

シネマシーズンのお楽しみ、幕間の映像では名ジュリエットとして知られ、現在は指導者として活躍するリャーン・ベンジャミンと、カフカ原作『変身』等強烈な個性で知られ、本年ローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされているエドワード・ワトソンが作品の魅力を語っているほか、主演陣のインタビュー、迫力あるソード・ファイトなどのリハーサル映像と見どころが盛りだくさんとなっている。

【STORY】
キャピュレット家のジュリエットとモンタギュー家のロミオは情熱的な恋に落ちるが、二つの家は対立している。ひそかに結婚する二人だが、運命のいたずらによりロミオはジュリエットの従兄弟ティボルトと決闘し、彼を殺してしまう。ロミオは罰としてヴェローナから追放される。
ジュリエットは両親によってパリスとの結婚を強いられるが、それを逃れるために毒薬を飲んで仮死状態となって、ロミオの元に行く計画を立てる。だが彼女のメッセージはロミオには届かず、ジュリエットの死の知らせを聞いて戻ってきたロミオはキャピュレット家の墓所で命を絶つ。仮死状態から目覚めたジュリエットはロミオの亡骸を発見し、胸を刺して後を追う。