ロイヤル・オペラ

リゴレット

Rigoletto

ロイヤル・オペラ

リゴレット

Rigoletto

まさに決定版!
英国ロイヤル・オペラ・ハウスがヴェルディの傑作オペラ「リゴレット」をドリーム・キャストで新制作。

英国ロイヤル・オペラが2021/22シーズンのオープニングにヴェルディの傑作オペラ「リゴレット」を上演した。オペラ芸術監督オリバー・ミアーズが監督就任後初めて演出を手掛けるニュー・プロダクションである。指揮は音楽監督のアントニオ・パッパーノで最強の組み合わせと言える。パッパーノは英国ロイヤルとの長年のコラボでも「リゴレット」を指揮するのは初めて。思い切りのよいドラマチックな表現で聴衆を熱狂させた。幕間の解説でもピアノの前で歌いながら本作を判り易く解説している。

更に今回の「リゴレット」の魅力はそれだけではない。最大の“売り”は現在望みうる最高の歌手陣が集まったドリーム・キャストだ。ソプラノのトップ歌手リセット・オロペサは、世間知らずの恋する乙女ジルダの心情を歌で描き尽くし、辛口批評で知られるガーディアン紙が「オロペサの比類なきジルダ」と絶賛。テノールのリパリット・アヴェティシャンは自分勝手だが憎めないマントヴァ公を輝かしい声で歌う。ブリンドリー・シェラットのコワモテ殺し屋スパラフチーレは迫力の低音。濃厚な美声のラモーナ・ザハリアはスパラフチーレの妹マッダレーナを好演した。そしてタイトル・ロールのリゴレットは、スペインの名歌手カルロス・アルバレス。アルバレスはリゴレットの苦悩を、声と演技の至芸で表し聴衆に深い感動を与えた。
 
ミアーズの演出はマントヴァ公を女性と美術品のコレクターという設定にしている。どちらも収集する<もの>扱いをする残酷で不道徳な人物とし、舞台ではカラヴァッジョやティツィアーノの名画が象徴的に使われ、光と影のコントラストが心理劇を強調する。最後に映画だからこそ味わえる、卑劣な廷臣たちの巧みな演技にも注目!さすがシェイクスピアの国の合唱団である。この「リゴレット」は必見です。

PHOTO&MOVIE

STORY

【STORY】
若くて女好きのマントヴァ公爵は、権力と金で宮廷を支配している。道化師リゴレットは毒舌ゆえに廷臣たちに嫌われており、マントヴァ公に娘を慰み者にされたモンテローネは公爵とリゴレットを呪う。マントヴァ公はリゴレットが市内に隠れ住まわせている彼の娘ジルダを偶然見かけその美しさに惹かれ、身分を偽りジルダを誘惑する。廷臣たちはジルダをリゴレットの愛人と勘違いして誘拐し、マントヴァ公に差し出す。娘を汚されたリゴレットはマントヴァ公に復讐を誓うのだが…。

【作曲】 ジュゼッペ・ヴェルディ 
【台本】 フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ(原作:ヴィクトル・ユゴー「王は愉しむ」)
【指揮】 アントニオ・パッパーノ
【演出】 オリバー・ミアーズ 
【美術】 サイモン・リマ・ホールズワース
【衣裳】 イローナ・カラス
  ロイヤル・オペラ合唱団(合唱指揮:ウィリアム・スポールディング)
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
【出演】 マントヴァ公爵:リパリット・アヴェティシャン
リゴレット:カルロス・アルバレス
ジルダ:リセット・オロペサ
スパラフチーレ:ブリンドリー・シェラット
マッダレーナ:ラモーナ・ザハリア
ジョヴァンナ:クセニア・ニコライエワ
モンテローネ:エリック・グリーン
マルッロ:ドミニク・セジウィック
ボルサ:イゴール・ジュラフスキー
チェプラーノ伯爵:ブレイズ・マラバ
チェプラーノ伯爵夫人:アマンダ・ボールドウィン
小姓:ルイーズ・アーミット
門衛:ナイジェル・クリフ