ロイヤル・バレエ

ダイヤモンド・セレブレーション

A Diamond Celebration

  • 【指揮】クン・ケセルス
  • ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
  • 【上映時間】3 時間 9 分

ロイヤル・バレエの輝かしいプリンシパルたちが贈る豪華なガラ公演。
ロイヤル・オペラ・ハウスのファン組織“フレンズ・オブ・コヴェント・ガーデン”の60 周年を祝うこのプログラムは、過去から現在に至るまでのロイヤル・オペラ・ハウスのフレンズの素晴らしい支援に感謝するもの。『ダイヤモンド・セレブレーション』の公演名にふさわしく、煌めくスターダンサーたちが集まった夢のような一夜。バランシンの輝かしい古典的名作『ダイヤモンド』が掉尾を飾り、『不思議の国のアリス』『冬物語』の人気振付家クリストファー・ウィールドンが 4 人の男性スターダンサーのために振り付けた『FOR FOUR』、そしてロイヤル・バレエの現役ファースト・ソリストで才気みなぎるヴァレンティノ・ズケッティが 4 人の女性プリンシパルに振付けた新作『プリマ』という、対をなすプログラムが大きな目玉となった。

●「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」序曲とパ・ド ・ド ゥ
フレデリック・アシュトンが振付。人気上昇中の若手プリンシパル、アナ=ローズ・オサリヴァンがアレクサンダー・キャンベルと息もぴったりに愛らしくコケティッシュに踊る。
【振付】フレデリック・アシュトン【音楽】フェルディナンド・へロルド
【出演】アナ=ローズ・オサリヴァン、アレクサンダ―・キャンベル

●「マノン」 1 幕 寝室のパ・ド・ドゥ
ロイヤル・バレエの伝統を象徴するマクミランの『マノン』より寝室のパ・ド・ドゥでは、進境著しい高田茜が表題役で魔性の美少女を、注目の若手カルヴィン・リチャードソンを相手に甘やかに細やかに演じて恋の高揚感を伝える。
【振付】ケネス・マクミラン【音楽】ジュール・マスネ
【出演】高田 茜、カルヴィン・リチャードソン

●「クオリア」
世界初演作品など現代作品は先進性を誇るロイヤル・バレエのもう一つの顔。鬼才ウェイン・マクレガー作品『クオリア』では、コンテンポラリーに定評のあるメリッサ・ハミルトンが若手ホープのルーカス・ B ・ブレンツロドと長身の見目麗しいペアでスタイリッシュに切れ味鋭く動いて魅せる。
【振付】ウェイン・マクレガー【音楽】スキャナー
【出演】メリッサ・ハミルトン、ルーカス・ビヨンボー・ブレンツロド

●「FOR FOUR」(カンパニー初演)
シューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」にマシュー・ボール、ワディム・ムンタギロフ、マルセリーノ・サンベ、ジェームズ・ヘイと人気・実力ともトップクラスの男性ダンサーが四重奏のようにそれぞれの魅力を発揮しつつ超絶技巧を惜しみなく披露し競い合う。初演は、アンヘル・コレ―ラ、イーサン・スティーフェル、ヨハン・コボー、ニコライ・ツィスカリーゼという当時のトップスターを集めたニューヨークでのガラ公演「Kings of the Dance」で、この4人のために 2006年にウィールドンによって振り付けられた。
【振付】クリストファー・ウィールドン【音楽】フランツ・シューベルト
【出演】マシュー・ボール、ジェームズ・ヘイ、ワディム・ムンタギロフ、マルセリーノ・サンベ

●「SEE US!!」(世界初演)
ロイヤル・バレエが育成する新進振付家ジョセフ・トゥーンガの新作『SEE US!!』はヒップホップも取り入れ、若いダンサーたちのエネルギーが炸裂したプロテストをテーマにした作品。カリスマ性のあるジョセフ・シセンズに率いられた力強い群舞に込められたメッセージ性が心を打つ。
【振付】ジョセフ・トゥーンガ【音楽】マイケル“マイキー J ”アサンテ
【出演】ミカ・ブラッドベリ、ルーカス・ビヨンボー・ブレンツロド、アシュリー・ディーン、レティシア・ディアス、レオ・ディクソン、ベンジャミン・エラ、オリヴィア・フィンドレイ、ジョシュア・ジュンカー、フランシスコ・セラノ、ジョセフ・シセンズ、アメリア・タウンゼンド、マリアンナ・ツェンベンホイ

●「ディスパッチ・デュエット」(世界初演)
米国で活躍するパム・タノウィッツによる世界初演作『ディスパッチ・デュエット』は、アナ=ローズ・オサリヴァンとウィリアム・ブレイスウェルが正確なポワントワークなどクラシックバレエのテクニックを駆使しながらも、モダンでシャープかつウィットに富んだ駆け引きの表現に取り組んだユニークな作品。ロイヤル・オペラ・ハウスのプロセニアム・アーチを生かした舞台美術も興味深い。
【振付】パム・タノヴィッツ【音楽】テッド・ハーン
【出演】アナ=ローズ・オサリヴァン、ウィリアム・ブレイスウェル

●「コンチェルト・プール・ドゥーふたりの天使」(世界初演)
ナタリア・オシポワとスティーヴン・マックレーは、 70 年代に一世を風靡したフレンチポップスの名曲に乗せた、ブノワ・スワン・プフェール振付『コンチェルト・プール・ドゥ-ふたりの天使』を世界初演。止まることのない技巧を駆使しながらも情感豊かに踊り、高度な身体表現で男女の濃密なドラマに酔わせてくれる。
【振付】ブノワ・スワン・プフェール【音楽】サン=ブルー
【出演】ナタリア・オシポワ、スティーヴン・マックレー

●「プリマ」(世界初演)
キャサリン妃やミシェル・オバマなどセレブご用達のファッションデザイナー、ロクサンダ・イリンチックによる鮮やかなドレスをまとった金子扶生、フランチェスカ・ヘイワード、ヤスミン・ナグディ、マヤラ・マグリの若手女性プリンシパルの競演。サン=サーンスのヴァイオリン・コンチェルトの華麗な旋律に乗って、新時代のプリマ・バレリーナたちがダイナミックに舞うあでやかな舞台。中でも金子扶生のエレガンスと輝きは際立っていると絶賛された。
【振付】ヴァレンティノ・ズケッティ【音楽】カミーユ・サン=サーンス
【出演】フランチェスカ・ヘイワード、金子扶生、マヤラ・マグリ、ヤスミン・ナグディ

●「ジュエルズ」より「ダイヤモンド」
巨匠バランシンの代表作、その名も『ダイヤモンド』は彼が宝石店ヴァンクリーフ・アンド・アーペルのショーウィンドウにインスパイアされた『ジュエルズ』の中の一幕。チャイコフスキーの壮麗な音楽と共に、白いチュチュのダンサーたちがロシアの宮廷を再現したように整然とエレガントな群舞を繰り広げ、音楽を視覚化したバランシンのスピリットを継承。マリアネラ・ヌニェスとリース・クラークの輝かしいペアが、『白鳥の湖』を思わせるデュエットで物語のない中にもドラマを見せ、ブリリアント・カットの宝石のような至上の様式美を見せてくれる。
【振付】ジョージ・バランシン【音楽】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【出演】マリアネラ・ヌニェス、リース・クラーク
ロイヤル・バレエ団 アーティストたち