ロイヤル・オペラ

アンドレア・シェニエ

Andrea Chenier

ロイヤル・オペラ

アンドレア・シェニエ

Andrea Chenier

英国ロイヤル・オペラ歴代最長の音楽監督アントニオ・パッパーノの集大成!
ヨナス・カウフマンをはじめスター歌手が集結したロイヤル・オペラ『アンドレア・シェニエ』

今年6月に日本で行われた英国ロイヤル・オペラ2024年日本公演にでは、2002年の就任から音楽監督を務めたアントニオ・パッパーノによる最後のツアーとしても話題となった。そのパッパーノが本拠地ロンドンで音楽監督として最後に指揮をしたのがジョルダーノ《アンドレア・シェニエ》だ。

英国ロイヤルのオーケストラと数多くの名演を残してきたパッパーノは、これまでの知的なアプローチに加え、近年はドラマに沿った幅広い表現が特徴となっており、この公演におけるオーケストラの楽器の能力を最大限に引き出した演奏は、彼の芸術の集大成だと現地評でも絶賛された。この公演の大成功の一番の功労者はやはりパッパーノである。

題名役を歌ったオペラ界きってのスター・テノール、ヨナス・カウフマンをはじめ、ドラマチックな歌唱が優れたプリマ・ドンナのソンドラ・ラドヴァノフスキー、大注目の若手バリトン、アマルトゥブシン・エンクバートと理想的なキャストが揃い、記念碑的な公演が実現した。カウフマンは当たり役として知られるフランス革命の時代の詩人を深い共感をもって演じ、ラドヴァノフスキーの輝きのある声も心を打つ。シェニエの恋敵ジェラールを歌ったエンクバートは稀にみる美声とノーブルな歌唱で有名なアリア「祖国の敵」で聴衆を熱狂させた。他のキャストも注目すべき歌手が勢揃いしている。

イギリス演劇界の巨匠マクヴィカーは流行りの現代的な読み替え演出に背を向け、時代に忠実な細部まで美しい装置・衣裳を実現した。貴族社会が崩壊した混乱の時代を巧みに描き2015年の初演以来、高い人気を誇るプロダクションである。芝居のうまさで定評のある英国ロイヤルの合唱団、マシュー・ボーンのニューアドベンチャーズのプリンシパル、コーデリア・ブレイズウェイトのダンスシーンにも注目だ。

PHOTO&MOVIE

STORY

【STORY】
フランス革命前夜。コワニー伯爵家の従僕ジェラールは令嬢マッダレーナに密かに思いを寄せていたが、貴族の傲慢さに怒って民衆の革命運動に身を投じる。コワニー家の夜会に招かれていた詩人アンドレア・シェニエは、彼をからかったマッダレーナに「あなたは愛を知らない」と歌いかける。それから5年後。革命時に襲撃してきた民衆に母親を殺されたマッダレーナは、かつて召使だったベルシに助けられパリ市内に身を隠している。彼女はシェニエと再会し助けを求めるが、マッダレーナを探し求めていたジェラールがシェニエを逮捕する。シェニエは裁判にかけられ死刑を求刑されるが…。

【音楽】 ウンベルト・ジョルダーノ
【台本】 ルイジ・イッリカ
(ソンゾーニョ音楽出版社)  
【指揮】 アントニオ・パッパーノ
【演出】 デイヴィッド・マクヴィカー
【再演演出】 トーマス・ガスリー
【美術】 ロバート・ジョーンズ
【衣裳】 ジェニー・ティラマーニ
【照明】 アダム・シルヴァーマン
【振付・ムーヴメント】 アンドリュー・ジョージ
【再演振付】 アグルツァーネ・アリエン
  ロイヤル・オペラ合唱団(合唱指揮:ウィリアム・スポールディング)
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団(Tritticoとの契約による首席客演コンサートマスター:ヴァスコ・ヴァッシレフ)
【キャスト】 アンドレア・シェニエ:ヨナス・カウフマン
マッダレーナ・ディ・コワニー:ソンドラ・ラドヴァノフスキー
カルロ・ジェラール:アマルトゥブシン・エンクバート
家令:サイモン・ソープ
年老いた庭師:リチャード・ホリデイ
ベルシ:カティア・ルドゥー
コワニー伯爵夫人:ロザリンド・プロウライト
ピエトロ・フレヴィル:ウィリアム・デイズリー
フィランドロ・フィオリネッリ:リッチ・ギティンス
修道院長:アレッド・ホール
マテュー:ジェイムズ・クレヴァートン
ホラチウス・コクレス:マイケル・ケネス・スチュワート
密偵:アレクサンドル・クラヴェツ
ルーシェ:アシュリー・リッチーズ
マクシミリアン・ロベスピエール:アンドリュー・ホブデイ
マデロン:エレナ・ツィリオ
マデロンの孫:マルケル・スチュワート=アリエン
フーキエ=タンヴィル:エディー・ウェイド
ラヴァル=モンモランシー:アイリーン・ハーディー
デュマ:ジェイミー・ウラード
グラヴィエ・ド・ヴェルジェンヌ:リチャード・ホリデイ
イディア・レグレイ:ジュディス・ゲオルギ
シュミット:ジェレミー・ホワイト
【上映時間:2時間55分】